スキって言って!
× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 ロッカーへ行き、重たい鞄を肩にかけて、教室に向かおうとしていた。 ロッカー前は沢山の人が群がっている。 その人混みを抜け、角を曲がろうとする。 曲がろうとしている角から、一人。 多くの人に紛れていても、わかった。 長いスカート。 沢山の教科書を抱えている。 いつもライトノベルを読んでいて、時々微笑んでいる。 一度、目を見て笑われて以来、関わりたくないと思っていたのだ。 「(あ)」 そんな時、彼女が抱えていたものが傾いた。 私の左側をすれ違おうとする彼女の、そう、いつものライトノベルが、早足の私の右側に落ちる。 「(あっ)」 彼女も焦ったに違いない。 重たい荷物を持つ人混みのなかで、小さな本を落としてしまうなんて。 ただ、彼女と同じく私も焦った。 このまま去るわけにはいかないだろう。 気付けば私はいつもの癖のように、屈んでいた。 「あ、ごめん…」 名前を知らない彼女の本を手に取っていた。 素早く立ち上がり、私は彼女にその本を手渡した。 「どうぞ」 「ありがとう」 ああ、素早い上下動のせいで、頭がフ PR この記事にコメントする
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